ワークライフバランスを真剣に考える必要性とは!?【 ワークライフバランスを取り入れるメリット3選】

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私生活と仕事のバランスを示すワークライフバランス
近年ではワークライフバランスを重視して多様な働き方を用意する企業も増えています。

この記事では、ワークライフバランスの意味や目的、メリットや
ワークライフバランスのためにできる取り組みをご紹介します。


目次
ワークライフバランスとは?
ワークライフバランスはなぜ大切なのか
ワークライフバランスを取り入れるメリット
④有名企業のワークライフバランスに関する事例

ワークライフバランスとは?
定義をチェック!

ワークライフバランスとは何か、基本の定義を知っておきましょう。
仕事と私生活のバランスを取る事 ワークライフバランスとは、
「仕事と生活の調和」のことを指します。

厚生労働省でも2007年に
「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」及び
「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が策定されました。

その後も経済状況や世情を鑑みてさまざまな施策が打ち出されています。
ワークライフバランスとは労働時間だけではなく、
全ての人が生活と仕事の適切なバランスをとってより効率的な仕事をできる状態のことです。

ワークライフインテグレーションとの違い
ワークライフインテグレーションとは、仕事を生活と対立したものと捉えず、
調和を目指す考え方です。

ワークライフバランスとの大きな違いは、
ワークライフバランスは仕事と生活は対立したものと考えるのに対し、
ワークライフインテグレーションはそうではないという点です。

仕事に注力するために生活を犠牲にしたり、
プライベートの充実のために仕事の時間を短縮したのでは、人生の充実につながるとは言えません。

双方の垣根を超えて総合的なバランスを取ろうと試みるのがワークライフインテグレーションです。

ワークライフバランスはなぜ大切なのか
では、ワークライフバランスはなぜ大切なのでしょうか。
個人、企業・組織、そして社会全体にとってそれぞれ以下の理由が挙げられます。

(1) 個人にとっての必要性
長時間労働や休日出勤など、仕事に比重を置きすぎると、
心身の健康被害につながる可能性があります。
これは回避しなければなりません。

また、男女の仕事・家庭への関わり方が時代と共に変化し、
仕事以外の活動に責任を持つ時間が増えていることからも、多様な働き方が求められています。
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(2) 企業・組織にとっての必要性
従業員のワークライフバランスの実現に積極的に取り組むことは、
企業・組織の競争力アップにつながります。

労働人口が減少する中で、いかに優秀な人材を獲得し、定着させるか。
従業員のニーズをくみ取り、働き方の選択肢を提供することは極めて重要な企業戦略です。
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(3) 社会全体にとっての必要性
人口の減少に歯止めがかからない今、労働力確保のためには、
一人の人が健康に・幸せに、できるだけ長く働き続けられる環境作りが必要です。

ワークライフバランスは、働き方の多様性を認める活動の一環として、重要な役割を果たしています。

ワークライフバランスを取り入れるメリット

企業の場合
ワークライフバランスを取り入れることは、
従業員だけでなく企業にとってもさまざまなメリットがあります。
ここでは、具体的な内容を紹介します。

①人材を確保しやすい
ワークライフバランスを整えることは、人材を確保するために有効な方法のひとつです。

新卒学生の多くは、
企業に求めるものとして「社内の雰囲気が良いこと」を挙げています。

ワークライフバランスが取れていないと、
従業員のストレスが蓄積され、社内の雰囲気にも悪影響が出てしまいます。

雰囲気が悪くなると、せっかく入社した人材が離職してしまう可能性が高まるため注意が必要です。
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②社員のモチベーションが高まる
ワークライフバランスを意識した施策を行うことで、
社員のモチベーションを上げる効果が期待できます。

プライベートを充実させたいから仕事を頑張る、
プライベートでの人脈を仕事に繋げる、仕事で得たスキルや経験をプライベートに活かすなど、
ワークライフバランスを向上させることによって得られる従業員のモチベーションはさまざまです。

仕事がうまくいくから生活が充実する、
生活が充実するから仕事がうまくいくといったワークライフバランス本来の意味が達成できれば、
社員のモチベーションが高まり企業にとっても多くのメリットをもたらします。
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③企業イメージが向上する
ワークライフバランスを心がけることによって、
企業イメージが向上する点もメリットのひとつです。

現代では、企業の口コミサイトが多く存在しており、
現社員や元社員によるリアルな口コミが掲載されています。

その中に「ワークライフバランスが良くない」
などの書き込みがあれば、企業に対するイメージの低下は避けられません。

反対に「社内の雰囲気が良い」「育休・産休が取得しやすい」などの口コミがあれば、
企業のイメージ向上に繋がります。

ワークライフバランスを取り入れて社員に対して価値提供をすることは、
企業にとっても大きなメリットがあります。


従業員の場合

①子育て介護などそれぞれの事情と仕事の両立が可能
人間にはそれぞれの事情があります。
育児・家事をやらなければならなかったり、親の介護をしなければならない人も多く存在します。

企業がワークライフバランスの意識を持ち、
それを実践することによって、社員がそれぞれ生活と仕事を両立できます。

たとえば介護の事例で考えると、
基本的には介護をしながら仕事をするのは至難の技です。

ワークライフバランスの意識が欠如している企業は、
それにまつわる制度を用意していることもなく、その人は介護のために職を辞すことになります。

当然仕事の経験としては残りますが、
積み上げてきたキャリアは崩れてしまい、仕事での昇進はおろか、
再就職をするのにもそれなりハードルを越えなければならなくなります。

このように生活と仕事の両立ができるということは、
それだけで従業員の人生の充実度を変えてしまう重要な要素なのです。
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スキルアップに挑戦するための時間の確保ができる
先ほどエンジニアのAさんの例でも見てきたように、
スキルアップに挑戦するための時間の確保ができることもかなり大きな点です。

長時間労働に苦しんでいる人にとって、
家はただ「寝るための場所」でしかなく、当然勉強などもできません。

一日の多くの時間を労働に費やしているということは、
つまり「自己投資のための時間」がなく、「成長の機会を妨げられている」
と言っても過言ではありません。

仕事で生活の糧を得て、仕事のためにスキルアップする
時間を生活の中で作り、それがぐるぐると回って良い影響を生み出していくのが理想です。

そのためワークライフバランスが見直されることによって、
スキルアップに挑戦するための時間が確保できるというのはかなり大きなメリットになるのです。
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③仕事に対するモチベーションの向上
仕事に対するモチベーションが向上するのも大きなメリットでしょう。
これは先述の「スキルアップに挑戦するための時間の確保ができる」話とも多少関連しています。

仕事と生活の好循環がモチベーション向上につながっていくのです。
たとえばワークライフバランスが改善され、プライベートがある程度確保できるようになると、
それを自己研鑽に使うこともできれば、友人との遊びにも使うことができます。

自己研鑽に費やした場合、その分スキルアップが望めて、
会社からの評価も上がります。

友人との遊びなどに費やせば、リフレッシュした気分で仕事に戻ることができます。
どちらにせよプライベートを充実させることによって、
それが仕事にも良い影響を及ぼし、
さらにそれがプライベートの充実へと跳ね返ってきて、サイクルが完成していくのです。