リーダーとは何か!? ついていきたいリーダーの特徴を紹介

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組織目標を達成するために、
組織をけん引するリーダーシップは重要な能力です。

部門や部署、あるいはプロジェクト単位において、
リーダーシップが求められる機会は多岐にわたります。

働き方改革やテレワークの推進などにより、
今後さらにリーダーシップの重要性は高まるでしょう。

この記事ではリーダーシップとマネジメントとの違い、
リーダーシップの種類などについてわかりやすく解説します。

 リーダーシップとは? 
リーダーシップとは組織をけん引する能力のこと。
部門や部署、プロジェクトなど規模の大小を問わず、
組織目標を達成するために求められます。

組織目標を伝えたり、組織目標がいかに経営方針とリンクしているかを伝えたりすることも、
リーダーシップに必要な能力です
リーダーシップは組織目標の達成を目的として、
組織のメンバーに対して影響力を行使するものといえます。

たとえば、受注額の目標と共に、
「昨年比10%の業務効率化」
が今期の営業課の目標として掲げられたとしましょう。

営業メンバーにとっては、業務効率化はつい脇に追いやりがちな目標かもしれません。
そこで、リーダーはリーダーシップを発揮し、
メンバーに対して目標を達成させるよう動機付けをしていきます。

メンバーのなかには「受注額だけを目標にしたい」と考える者もいるでしょう。
どんな考えを持つメンバーに対しても、
組織目標を達成するために動機付けていくことがリーダーシップです。

PM理論とは
リーダーシップにはさまざまな経営理論があります。
そのなかでもPM理論は、リーダーシップの古典的な考えの1つとして知られているもの。

PM理論とはリーダーが取るべき行動に着目した行動理論で、
1966年に日本の経営学者・三隅二不二(みすみ じゅうじ)により提唱されました。

リーダーシップにおいて
「目標達成機能」(Performance)
「集団維持機能」(Maintenance)

のいずれを重視するか、PとMの2つの軸でリーダーシップを説明しています。

工場現場を例に挙げて見ましょう。
工場長が作業員に品質や安全ルールを守らせること、
ルールを守らせるために作業員に強く伝えたり守れなかったときに叱ったりすること、
高い品質目標を掲げるなどの行動がP行動です。

これに対し、工場長が作業員の意見に耳を傾けたり、
作業員の間で対立が起こったときにそれを解消するため働きかけたりする行動がM行動となります。

PM理論では、
どちらの行動だけが優れていれば良いということではなく、
PとMどちらも強い状態が理想的なリーダーとされます。

たとえば、MよりもP行動の方が強いときは、
ルール遵守や計画の実行などにおいてメンバーを動機付けることができるので、
短期的な成果を上げることが可能です。

しかし、M行動が弱いと人間関係への配慮が小さくなるため、
長期的に見れば組織内の関係性が悪くなったり、成果を出し続けたりすることが難しくなります。
ですから、PとMのどちらも強い状態が理想的と

組織におけるリーダーの役割
リーダーはコミュニケーションの要続いて、
「組織におけるリーダーの役割」についてです。

さて、組織におけるリーダーの役割とは何でしょうか。
トップの役割、ボトムの役割、そしてミドル・リーダーの役割について確認してみましょう。

まず、トップダウンとは、
トップの思いを組織の末端まで正しく浸透させることです。

そして、ボトムアップとは、
モノゴトをしっかり実行して経営に貢献することです。

トップは、方針を打ち出しますが、
ミドル・リーダーは、その方針を目標展開し、そしゃくしてボトムに伝えます。
ボトムは、施策の具体化・実行を行ない、気付いた問題を挙げていきます。

そして、実行面での問題は、
ミドル・リーダーが吸い上げ、解決できるものは自ら解決します。
上位の判断が必要なものは、決裁を仰いで解決に向けてモノゴトを動かしていきます。

このように、リーダーは、
トップとボトムを結ぶコミュニケーションの要という役割があるのです。
組織におけるリーダーの役割失敗の原因の80%は何?
なお、世の中の失敗の80%は
、他人との意思疎通がうまく行かなかったことに原因があると言われています。

伝える情報の内容が不十分である
情報の伝え方が不適切である
情報を伝えるタイミングが遅すぎる・早過ぎる
情報の流れがスムーズではない


つまりリーダーがどのように情報を伝えるかは、
組織の成果を左右する一端を担っていると考えて行動することが大切です。
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リーダーに必要な要素
リーダーは、リーダー研修を受ければ誰もがなれるものではありません。
もちろん、研修などでリーダーになるための努力を積むことも大切ですが、
それ以上にリーダーに適している人材であることが重要です。
ここでは、リーダーに必要な要素について解説します。

①業務・専門分野に関するスキル
リーダーには部下の見本となってチームとしての成果を出す力が求められます。
そのためには、部下よりも高い業務遂行能力や専門分野の知識が必要です。

これらのスキルは、日常業務の中で習得し、磨いていくことが可能なものと、
研修を受講して新たに学習することで習得できるものに分けられます。

たとえば、飲食サービスの場合は、
オーダーの取り方や料理提供の仕方は日常業務の中で習得し、
料理の歴史やワインの種類、醸成の方法などの知識やテーブルコントロールなどのテクニックは、
研修の受講や自らの学習で得られるスキルです。

②育成・指導のスキル
リーダーは、チームメンバーの育成や指導を行う立場でもあります。
自分のことはもとより、
部下の能力を引き出し、自発的に動けるよう働きかける力が必要です。

これは、部下が働きやすい環境を作るということでもあります。
どれほど実務が優秀なリーダーでも、部下が委縮したり、
チームの一員であるという認識を持っていなかったりすると、
チームとしての成果は出しにくくなります。

リーダーには、部下個人の性格や適性を把握し、
部下本人が意欲的に仕事へ取り組める環境を作る能力が不可欠です。

③ビジョンを作り、伝える
自律的に仕事をする人間もいれば、
受動的に言われたことを中心に仕事をする人間もいます。

明確なビジョンや目標や掲げることで、
組織・チームの方向性が統一され、メンバーに働く目的や意義を与えることができます。

明確な理由や目的ができれば
自律的に動き、生産性の高い組織・チームをつくることができます。
リーダーがビジョンをつくり、メンバーにきっかけを与えましょう。

ビジョンなきリーダーシップでは、
人々を導いたり束ねたりすることはできず、メンバーを惑わせるだけになってしまいます。
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④そのまずは自分が動く
優秀なリーダーは
ただ人に指示をして動かすような人ではありません。
まず自分が動きます。

自分が動いて、
その中でほかの人に任せられそうなものを適切な人材に振り分けます。

まずは自分が動いてやらなければ知見がたまらないので、
どのような仕事を、誰にどのくらい任せるか判断なんてできません。
これは、本人だけの問題ではなく指示される側の人からしても大切なことです。

⑤適度にゆとりを持つ
組織・チームの中でリーダーが焦っていると、
その焦りは周りのメンバーにも波及してしまいます。

その結果、全体にゆとりがなくなり、丁寧な作業が少しずつ荒くなっていきます。
リーダーとしてきびきび動くのは大切なことですが、
優秀なリーダーは適度にゆとりを持ち集団全体がストレスなく動けるように心がけています。

また、ゆとりを持つことは、
急なトラブルにもすぐ対応できる余力があるため、
大きな損害につながるダメージを防げる可能性が高くなります。

⑥自分の意見より人の意見を聞く
リーダーが意見を出すと、
周りは意見を出しにくくなるだけでなくリーダーの意見が優先されてしまうことがあります。

そこで、優秀なリーダーは最初から自分の意見は言いません。
まずは、他の人の様々な意見を聞いてその中から良い意見は積極的に取り入れていきます。
リーダーの意見が絶対という組織はある程度までいくと、その後成長しなくなるものです。

もちろん、他のメンバーの意見を聞いた後、
リーダー自身の意見もしっかり伝え、最終的にはすべての良いところをつなげていくようにします。
また、そのためにメンバーが発言しやすい環境をつくることも忘れてはいけません
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リーダーに必要なスキルは?
チームリーダーに必要なスキルについて説明します。
行動力・決断力
チームリーダーには、
チームの先頭に立ちながらプロジェクトを動かすための「行動力」や「決断力」が必要です。

目標達成に向けてスムーズな意思決定を行い、
チームを引っ張ることで、メンバーは安心感を持ちながら業務に集中できるようになります。

逆に、優柔不断なリーダーはチームメンバーから信頼を得ることができません。
メンバーの士気を高めるためにも、ぜひ行動力や決断力を身につけましょう。

リスクマネジメント力

チームリーダーには、リスクマネジメント力も求められます。
当然ですが、いくら準備を整えたプロジェクトでも予想外の問題は起こり得ます。

トラブル発生のリスクを回避することが最優先ですが、
トラブルが生じた時にどう対応するのかも重要です。
起こってしまった予想外の問題に迅速に対応し、被害を最小限にとどめることを心がけましょう。

モチベーション管理能力
モチベーションの低いメンバーがいると、なかなかチームはまとまりません。
そのため、チームリーダーはメンバーのモチベーションを管理する必要があります。

ただし、強制的に
モチベーションを喚起するようなマネジメントを行うことは避けるべきです。

メンバーの長所や成果を認め、
評価し、一人ひとりが自発的・主体的に働けるような環境を作りましょう。
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感情をコントロールする
担当する業務の量や責任が増え、
チームリーダーには大きな負担がかかり、感情が不安定になる場合もあるかもしれません。

このようなリーダーの負の感情がチーム全体に伝わると、
メンバーの士気やモチベーションを下げてしまいます。

そのため、なるべく感情をコントロールするよう努めてください。
役職に関係なく平等に接するもちろん企業や組織によって異なりますが、
チーム内にはさまざまな役職・役割が存在します。

リーダーは、
役職・役割に関係なく全ての人に対して平等に接するようにしましょう。

相手によって態度を変えるリーダーは、
周りからの信頼を得ることができないので、仕事もスムーズに進みません。
チームの団結力を高めて仕事の効率性を上げるためにも、
「平等性」と「公平性」は大切になってきます。

まとめ
人が集まれば自動的にチームになるわけではありません。
チームが機能するためのメカニズムが働かなければ、決して優れたチームにはなりません。

そのためには、マネジャーのリーダーシップが不可欠となります。
しかし、そのリーダーシップは伝統的な
「タフガイが先頭に立ってメンバーを引っ張る」
というようなものではありません。

みんなで力を合わせてチームを作るという
ソフトなリーダーシップが求められるのです。
「業績がよかったときよりも、いいチームで働いていたときの方が幸せだった」
というのが長年ビジネスを経験してきた人間の実感ではないでしょうか。

業績の記憶は消えていきますが、
上司や同僚に恵まれたときの記憶はいつまでも思い出の中に残ります。
チームビルディングというのはそれほどの大事業なのです。

しっかりと学びながら
少しずつ頼られるリーダーになっていきましょう!!